杉真理の世界-Ladies&Gentleman-

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A Radio Story

レディース・アンド・ジェントルマン(Ladies&Gentleman)

Ladies&Gentleman

杉さんの再スタートとも言えるアルバムで、ジャケットから歌詞カードのイラストまで全て大好きな1枚です。裏ジャケットのイラスト一覧はポール・マッカートニーオール・ザ・ベストを思い出させるような演出。そういう所にもちょっとした気を使っているアルバムです。全曲オリジナルのソロ・アルバムは『サブリナ』以来だったので当時はもの凄く嬉しかったのを覚えています。内容的にはとても自由な雰囲気に包まれたアルバムです。そして冒頭に書いたように、デビュー盤のような初々しさも兼ね備ています^^前作のBOXPOPSで自分の音楽のルーツを思いっきり自由に発表できたのが大きかったのかもしれません。僕の中ではこのアルバムは「BOXの杉真理のソロデビュー・アルバム」という位置付けになっています。また杉さんの曲の良さをよく知っているドリーマーズの京田誠一がほぼ全曲に渡ってアレンジを担当する事によって新しい曲調が登場したのも自由さの要素のひとつだと思います。杉さんのアルバムにしては珍しく秋から冬がテーマになっているのも特徴のひとつですし、ピーターパン的な『夢』よりも『愛』にまつわる『夢』という方向で物語が進んでゆくのも特徴だと思います♪実は初めて杉さんを聴く人に最初に薦めるのがこのアルバムです^^


発売日


★各曲の感想★

DowntownのAngel(Downtown Angel)

DowntownのAngelねるとん紅鯨団」とか「モグモグGOMBO」の様な日本のポップスをあえてBGMに使っていたテレビ番組が昔は意外と多くて、杉さんの曲ではよくこの曲を耳にした記憶があります。だから今でもこの曲を聴くと「ねるとん」のナレーションが頭の中を・・・(笑)曲の内容としてはアップタウンに住んでいる『僕』と、ダウンタウンに住んでいる『君』の恋の物語。言い換えれば『別々の世界で暮らして来た2人』の歌。育ちも文化も違う2人が出会い、そして惹かれて行く、まさにアルバムの1曲目には相応しいナンバーです。こういう曲が1曲目にくると、「買って良かった♪」という気分になりますよね^^ちなみに個人的にはこの曲に登場してくる『君』と「風のBad Girl」の『君』が僕には時々重なってしまうんです。たぶん「悪ぶった」というフレーズの為だと思うんですけど(笑)ちなみに僕はこの曲のタイトルを時々「DowntownのAngel」ではなく「Downtownのシンデレラ」と間違ってしまいます(爆)この曲は1990年3月21日に20枚目のシングル「My Little World」のカップリングとしてシングル・カットされました。

お気に入りの歌詞:家に呼んだときに 無理して スカートで来てくれた Downtownのシンデレラ

Romancing Story(Romancing Story)

Romancing Storyギルバート・オサリバンの「アローン・アゲイン」を彷彿させる雰囲気を持ったナンバーです。おなじ「アローン・アゲイン」の雰囲気を持つ、佐野元春の「グッドタイムス&バッドタイムス」(「BACK TO THE STREET」に収録)と比較すると面白いと思います。アルバムに先立って発売された「恋するQUEST」のカップリングとして発表されました。友達以上恋人以下の微妙な関係を歌った歌で、本気で大好きなんだけど傷つくのも傷つけるのもこわくて進展できない恋心が見事に描写されています。この曲を初めて聴いた時、まるで自分の事を歌われているようで「誰か僕の事を杉さんにバラしたな」と思ったりしたんです(笑)でも、よくよく聞くと僕の周りの友人達もそれぞれ自分の事が歌われてると感じてたらしいんです。自分が知らない間に抱いてた感情に気が付かせてくれる。これぞ、ポップスの醍醐味

お気に入りの歌詞:神様が 僕達を 選んだのならば もう少しだけ 歩いても いいかい

恋するQUEST(Quest)

恋するQUEST恋に恋する女性の事を歌った歌でその状態を「Quest(探求)」という辺りにセンスが感じられます。だってタイトルを見ただけで興味がわきますよね^^「DowntownのAngel」で「風のBad Girl」との比較をしましたけど、このアルバムの魅力的なところはBOXの曲を杉さんだけの要素で純粋に作り上げたらどうなるかという要素も含んでいるところです。まるでポール・マッカートニービートルズの関係の様に。この曲はそういう見方をするとBOXの「魅惑の君」に杉フィルターをかけた作品として捉える事もできます。そしてこの曲の歌詞には「僕」も「君」も出てきません。こんな所にも新しい風の吹いたアルバムになっているんです。1989年9月21日に19枚目のシングル「Romancing Story」のカップリングとしてアルバムに先立ち発表されました。

お気に入りの歌詞:髪を切ろうか よそうか それが彼女のすべて

歴史はいつ作られる(Just A Humanl)

アルタミラの洞窟」の杉バージョンとも言える作品とも取れますし(なんせコーラスに松尾清憲が参加!)、宇宙シリーズの発展系とも取ることができます。BOX風の曲調でありながら全くのオリジナルに仕上がっています。コーラス・ワークは「素敵なSummer Days」を彷彿させるアレンジになっているのも嬉しい限りです♪たった4分の間に人類がこの星に立ってロケットを飛ばすまでに科学が発展しくという壮大なスケールの曲です。古代に洞窟で夢を見ていた人も電気を発明したエジソンも今の「僕」と同じ様な事を毎日思ってたのかな?という内容の歌で根底に流れるテーマは「アルタミラの洞窟」と同じく「愛」。みんな愛する人を守りたいんだというメッセージが込められています。

お気に入りの歌詞:ここにいること まちがいじゃないさと 信じたいんだ

月へ行く舟(Ship To The Moon)

杉さんの曲の中で最も好きな曲がこの曲です。しかもかなり長い間1位をキープしています。みんなに意外だといわれるんですけど(笑)でも、こんな素敵な優しさの詰まったメロディーを杉さんの他に誰が書けるというんでしょう。音楽が本当に好きな人にしか作り出せない世界だと思います。枯葉の切符で月に行くという発想がとても好きです^^それに聴けば聴くほどイメージが広がってくるんです。CDなのにまるで古い蓄音機で聴いているような懐かしい気持ちになります。きっとアナログで聴いたらもっともっと素敵な曲なんでしょうね♪映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」で主人公のマーティーの演奏を聞いたチャック・ベリーの従弟が慌ててチャック・ベリーに電話をするシーンがありましたけど、もしグレン・ミラーが生きていてこの曲をどこかで耳にしたのならきっと杉さんに連絡をしたんじゃないでしょうか。インパクトのある音楽も良いですけど、こういう風なそっとさりげなくそばにいてくれる様な音楽が実は1番好きなんです♪

お気に入りの歌詞:遠くて会えなきゃ ただ寂しいだけ 近いのに会えない それは悲しいこと

エウロパのSunset(Sunset On The Europa)

エウロパはヨーロッパの事と思いきや歌詞をよく読むと木星の衛星の方のエウロパの事。元々はギリシャ神話に出てくるお姫様の名前です。しかも曲の内容とは裏腹にエウロパは極寒の衛星・・・。なんて話はどうでも良いですよね(笑)ブラスのサウンドと本格的なラテンのリズムが特徴的な曲で、まるで「サンタナ feat.杉真理」と言っても良い位です。曲の内容を想像してみると、ヨーロッパを旅した時に美しい夕日に見とれた後、空に浮かぶおひつじ座を見てエウロパ姫の事を思い描いてみる。そんなシチュエーションなのでしょう。実は衛星エウロパには海があって生物がいるかも知れないと言われています。もし生物が発見されたらニュースのBGMには是非この曲を使ってほしいと思います^^

お気に入りの歌詞:だけど君さえかなわない 生まれ故郷の夕陽には

クリスマスのウェディング(Xmas Wedding Day)

杉さんと言えば「夏」というイメージがありますけど、実はクリスマス・ソングには名曲が多いんです。この曲もその中のひとつです。イントロが流れた途端、うるっと来てしまいます。この曲に登場する女の子は幼い時に贈り物をくれたサンタクロースにいつか会って「ありがとう」という事を心に誓うんです。そして時が経ち、大人になってその約束を果たせる日が来ます。その日はクリスマスに行われる彼女の結婚式の日。そうです、彼女は両親に「ありがとう」と告げる事で幼い頃からの約束を果たすんです。幼い頃のプレゼントのお礼と、今まで心配して見守ってくれた両親の愛に対しての「ありがとう」。『心の底から誰かに「ありがとう」と言える人は、本当に心の底から幸せな人なんだ』とこの曲を聞く度思います♪このアルバムを名盤にしている要素の1曲です。

お気に入りの歌詞:ちゃんと誓えるかい 大事に出来るかい 自分で見つけた愛を

Daisyと秋の日(Daisy)

杉さんが自ら弾くアコースティック・ギターで切々と歌い上げる切ない秋の曲です。BOXというよりはナイアガラ・トライアングルに入っていそうなナンバーです。何度も書きますけど杉さんのアコギの曲って他の人と違って全くフォーク・ソングの匂いがしないんですよね。もちろんそれはメロディーに拠る所が大きいと思うんですけど。しっとりと心にしみこんでくるサウンドと優しさに満ち溢れた歌詞が実に美しくそして哀しく響きわたります。

お気に入りの歌詞:生き方 違ったけど 出会ったこと 悔やまないで

My Little World(My Little World)

My Little World1990年3月21日に20枚目のシングルとしてカットされた、このアルバムを代表する名曲です。前曲の「Daisyと秋の日」の哀しみの空気の中、ゆっくりと回復していく幸せを感じる展開です♪こういう名曲を9曲目に配置する辺りに杉さんの並々ならぬセンスを感じます。1993年のアルバム『Flowers』に収録されている「World Of Love」を予感させる様な最後の「My Little World Of Love」の繰り返しフレーズが印象的です。あとアルバム『WORLD OF LOVE』の「Welcome to My World」も連想する事ができます^^きっと「World」という言葉の響きが杉さんの中では特別な意味を持つのかもしれません。曲の内容としては日常的な物事の中にだってきっと大事な意味があると信じたいという曲で、希望に満ち溢れたメッセージが込められています。何度も耳にしている曲なのに聴くたび勇気付けられる不思議な曲です。サウンド的には良質な70’sポップの雰囲気に満ち溢れていて、例えばイントロでは10ccの雰囲気がしてたり、取りようによっては僕の大好きなウィングスの『ロンドン・タウン』の様にも聴こえたり♪10年以上経っても全く色あせない日本のポップス界の宝とも言える曲だと思っています。

お気に入りの歌詞:心配事を 怖がってると いつか 願い事に変わって 本当に叶っちまうのさ

Silent Nightをぶっとばせ!(Roll Over The Silent Night)

タイトルはビートルズの「ベートーベンをぶっとばせ(Roll Over Beethoven)」のパロディーです^^とてもクリスマス・ソングには似つかわしくない曲調ですけど、不思議と常識と城壁を取っ払うと素敵なクリスマス・ソングに聴こえてきます。「ウィンター・ラウンジ」の所でも書きましたけど以前に杉さんのトークで小室和之氏がキレて「Wanderful Christmas」をひとりロックンロール状態で歌ったというライヴがあったんです。たしか中野サンプラザで。1986年の12月12日に。(日にちは多分です・・・)僕はこの曲を聴くといつもその時の光景が目に浮かんできちゃうんです(笑)もしかして杉さんは小室氏の為にこの曲を書いたのかも知れません。心行くまでひとりロックンロール状態になってね♪という願いを込めて(笑)

お気に入りの歌詞:そう僕らは 誰かがこっそり添えた クリスマス・カード

Rainbow in your eyes(Rainbow In Your Eyes)

後にBOXがカバーすることになる「君の瞳のRainbow」のソロ・バージョンです。歌詞を1部変えてコンタクトレンズのCMで使われていました。当時の記憶が定かでないので使われたのがBOXの方か杉さんの方か実はよく分からないんです。画面の下にはアーティスト名があったと思うんですけど・・・。録り直しているので多分、BOXかな。(と、言いつつこちらに書いてますけど)ビートルズの「グッド・ナイト」を思わせるナンバーで充実したこのアルバムを締めくくるのに相応しい曲です。それにしても杉&松尾の組み合わせは本当に絶妙なマッチングです。お互いに唯一足りないと思われる要素を見事に補い合って、更に1+1以上の効果を発揮しています。出会うべくして出会った2人なんだと思います。

お気に入りの歌詞:誕生日を おぼえてくれてた君といたいよ


収録曲目一覧

太字はシングル曲、Bonus Tracksは2008.03.19の再発盤のみの収録です。

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