杉真理の世界-STARGAZER-

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A Radio Story

スター・ゲイザー(STARGAZER)

STARGAZER

発売当時に、とある音楽雑誌で杉さんがこの「STARGAZER」について語っていた記事が印象に残っています。『「STARGAZER」と聞いてSFっぽいアルバムを期待した人、残念でした(笑)実はロマンチックなアルバムです。』と言うようなコメントでした(笑)でも、実はアルバム「OVERLAP」の世界を期待した人にもそれは当てはまってて、「OVERLAP」がナイアガラトライアングルのトリビュート的な意味合いが強かったせいか、意識的に「OVERLAP」調のナンバーが外されているような気がします。音的にもこのアルバムは杉さんのどのアルバムよりも生演奏の雰囲気が出ていて、間違いなく杉真理の代表作と言える仕上がりになっています。アルバムとしてのメインは「バカンスはいつも雨」と思いきや、B面の2曲目の「懐かしき’80」だと個人的には思っています。発売当初には全然感じなかったんですけど2000年を過ぎてこのアルバムを振り返ると「懐かしき’80」の先見性に驚かされます。そしてこの曲が「STARGAZER」の全てを語りつくしている気がします。ちなみに「バカンスはいつも雨」の世界は1988年の「BOXPOPS」まで待たなければ完成はされません。もうちょっと待っててくださいね。ちなみにこのアルバムアナログで2回買いなおして(聴きすぎて音が悪くなったため)CDでは2枚所有しています。今でも中古屋で見かけたら即買いして興味のある人にあげたりしています。そういう意味で、僕が生涯で最も買ったアルバムだと言えます。余談ですけど、「STARGAZER」が発売された1983年の4月21日には佐野元春の「No Damage」と、もう一枚あるシングルも発売されています。当時おこずかいを前借りして買ったのでよく覚えています(笑)


発売日


★各曲の感想★

Show goes on(Show goes on)

アルバムの冒頭を飾るご挨拶の曲です。軽快なピアノの演奏に思わず心も軽くなります♪

お気に入りの歌詞:そうさ Show Goes On 物語は始まる

スキニー・ボーイ(Skinny Boy)

杉さんにしては珍しい16ビートのナンバーです。歌詞の内容はこの町にやってきたばかりの少年の視点からその当時の風潮を観察している曲です。特に「お決まりのヒットパレード」というフレーズには当時の音楽シーンへの不満が込められています。また、「この町は陽気だから」というフレーズの「陽気」は実は「病気(ビョーキ)」とかけてあって(当時の流行語でした。)そういう意味でも様々なエッセンスが込められています。

お気に入りの歌詞:彼は彼で 君は君さ 傷ついても戻らないんだ

素敵なサマー・デイズ(Sumer Days)

素敵なサマー・デイズ杉さんが自信を持って贈る「夏賛歌」です!『海』『太陽』『浜辺』『車』『水着の女の子』というサマー・ソングに必要な全ての要素が出てくるという完璧さ!(笑)本人も相当気に入っているのか、1987年のアルバム「Have a hot day」と1985年の初の12シングル「I don't like pops」でそれぞれ録り直しされています。ちなみにこの曲自体はアルバム発売から2ヶ月後の1983年6月21日に通算10枚目のシングルとしてカットされています。B面は「サスピション」でした。

お気に入りの歌詞:パイプラインと終わらない夏 信じ続けた少年達

OH CANDY(Oh Candy)

何故か、女の子の名前がタイトルの曲って良い曲が多いんです。この曲もちょっと変わったポップ・ナンバーでイントロのフリューゲル・ホルンが印象的な4ビート風の曲。曲の内容はCandyという女の子と紅茶を飲みながら心地よい時間を過ごしている僕の気持ちを描写したような内容です。ラヴ・ソングというよりは映画のワンシーンを観ている様な気持ちにさせてくれます。

お気に入りの歌詞:魚座の僕は 恋の海じゃカナヅチ お手あげだよ

風の季節(I Need Somebody)

まるでロック・バンド10ccのような雰囲気を持つ、新しいタッチの曲風です。実は「STARGAZER」の中で最初に好きになった曲です。もちろん今でも好きな曲ベスト5には必ず入ります。詩は「悲しきクラクション」からの流れをくむ作品だと思っています。ト書き風に言葉を紡いでいくという点ではポール・マッカートニーの「Junk」に通じる雰囲気さえも感じる事が出来ます。車に乗るたびに去っていった彼女の付けたドアの傷や紅茶のしみが目に入って、また彼女を思い出してしまうという曲。曲中では捨てられたものやさびれたものなどが次々登場してきます。まるで「君以外は全て昔のままなのに・・・。」と言わんばかりに・・・。エレキ・シタールの音色も悲しく響く名曲です。

お気に入りの歌詞:やがて風の季節が 光さえも溶かしはじめた

内気なジュリエット(Juliet)

内気なジュリエットナイアガラトライアングル佐野元春とビートルズ三昧した感覚がきっと忘れられなかったんでしょう、この曲で再びデュエットしています。熱心な佐野元春ファンなら知ってるとは思うんですけど、普通に聴いてるとどっちがどっちの声だか分からなくなるほど声が混じっています。フェードアウト直前に入ってる「If I promise to be true」の声も佐野元春。いい味を出しています。アルバムの歌詞カード(アナログ盤)を開くと最初のページに収録曲のタイトルが書いてあるんですけど、この曲以外のタイトルは普通に書いてあるんです。ところが「内気なジュリエット」だけは→のジャケットのロゴになっていました。何故なら、この曲はアルバムと同時にシングルも発売だったんです!近所のレコード屋さんに予約して買ってきてビックリ!A・B面ともアルバム収録曲!ジャケットが素敵で救われましたけど・・・。それ以来シングルとアルバムの同時予約には慎重になりました(笑)9枚目のシングルでB面は「懐かしき80’」でした。

お気に入りの歌詞:特別二人は打ち明けたわけじゃない 電話が長すぎるだけなんだ

サスピション(Suspicion)

サスピションアルバムのB面の1曲目はサスペンス枠で今回はヒッチコック風な世界。曲中には「知りすぎた男」というヒッチコックの映画のタイトルも出て来ます。(この映画好きでした♪)そう言えば曲のタイトル、「Suspicion」もヒッチコック映画のタイトルですよね。(邦題は「断崖」です。)浜田省吾の存在感あるコーラスが印象的です。正統派モータウン・サウンドは杉さんにしては珍しい・・・と思いきや最初に思ったのが英語の歌詞が多い曲だな〜という事(笑)なんと言ってもサビは全て英語!記念すべき10枚目のシングル素敵なサマー・デイズ」のB面に選ばれました。

お気に入りの歌詞:知りすぎた男に逃げ道はないさ

懐かしき'80(Back To 80's)

懐かしき'80印象深いピアノのイントロは「SONGWRITER」の時、没になった曲の1部だったそうです。一体どんな曲だったのか非常に興味がわきます(笑)で、「懐かしき80’」。アルバムの全体感想の部分でも書きましたけど、アルバム「STARGAZER」において中心的な役割を持つ曲です。発売当初は風変わりなナンバーでしたけど、今になって真価を発揮したすごい曲だと思います。「映画館から夢が生まれていたあの頃」とか、「ヒットラーも聖者もいないあの頃」なんてニクイ歌詞も、ユニークなメロディー・ラインも「マーサ・マイ・ディア」を彷彿させるようなピアノのイントロもそして全体のアレンジも全てが一体となったこの曲がB面の2曲目という配置になっているのが杉さんのセンスですよね。この曲を中心に聴くとアルバムの中でちょっと浮いて聴こえる「バカンスはいつも雨」も80’サウンドとして素敵に響きます。

お気に入りの歌詞:映画館から夢が 生まれていたあの頃

春が来て君は(When Spring comes...)

地球を全体的に遠くから見ている曲調の多い中で、唯一ズームインした視点で書かれている曲です。彼女の洗いたての髪の香りで思い出すのが僕の切り過ぎた髪の失敗談というくだりがとても好きです。ソニーに移籍後の杉さんの歌詞の世界はどちらかというと西洋のモダニズムを感じる曲が多かったんですけど、この曲は舞台がはっきりと日本と感じる事の出来る曲です。

お気に入りの歌詞:髪を切りすぎて しょげる僕見て なぐさめた後で 吹き出した君

バカンスはいつも雨(Always Raining In Vacance)

バカンスはいつも雨アルバムの半年前に発売された8枚目のシングルで、杉さんにとって最大のヒット曲となりました。(1982年10月21日リリース)先行シングルというよりは発表済みのシングルという感じだったので、この曲を気に入って「STARGAZER」を買った僕の友人達の戸惑う姿がとても印象的でした(笑)先行シングルはアルバムのカラーを代表する曲なので、もっともですけど・・・。(ちなみに本当の先行シングルは「内気なジュリエット」でした。)この曲は当時、グリコセシルチョコレートのCMに使われていた記憶があります。若き日の堀ちえみ(杉さんの事務所の後輩)が歌詞の通り赤い傘を差していたコマーシャルだったと思います。(多分・・・。)確か、コピーは「恋するセシル」だった様な気が・・・。あやふやな記憶でゴメンナサイ(爆)

お気に入りの歌詞:つつんであげたい Don't cry きっと明日は晴れる

スクールベルを鳴らせ!(Ring The School Bell)

アルフィーの曲の作詞で有名な高橋研の依頼で作られた曲だったのにもっと有名な作曲家の曲でレコードを出す事になりボツになったという悲しいいわくつきの曲です。こんないい曲をボツにするなんて・・・。この曲の曲中にアルバム・タイトル「STARGAZER」が出てきます。そして、アルバムのコンセプトと今後の杉作品の路線が歌われている気がします。特に「」というキーワードに命が吹き込まれたのはこの曲からだったような気がします。アルバム「STARGAZER」のもうひとつのテーマソングと言える存在です。ライヴで聴くと最高にカッコイイ曲です。こんないい曲をボツにするなんて・・・。

お気に入りの歌詞:水晶の瞳 Stargazer 星を見つめてた

君は天使じゃない(You Ain't The Angel)

杉さんが友達の結婚式の為に作った曲です。式と披露宴の間の時間に作ったと言われていて、そんな短い時間に1曲作るなんて・・・と感心した覚えがあります。それにしてもこういった曲調は杉さんの声にピッタリですよね♪「サブリナ、きみのことさ」と並んで大好きな曲のひとつです。余談ですが、確か当時のアルバムのキャッチコピーがこの曲の1節、「僕が時を駆ける宇宙飛行士でも 恋の魔法からは逃げ出せないさ」だったような気がします。大傑作アルバムを締めくくるのにふさわしい名曲です。

お気に入りの歌詞:僕が時を駆ける宇宙飛行士でも 恋の魔法からは逃げ出せないのさ


収録曲目一覧

太字はシングル曲、Bonus Tracksは2007.07.25の再発盤のみの収録です。

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